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歯の噛み合せと目まい
今回の登場は18歳女性で約3年ほど前から歯列矯正の治療を受け、身体の具合がよろしくないという事で来院されました。
主訴は身体のふらつき・めまい・歩行困難・発音障害・咀嚼障害・全身の筋肉痛・・・およそ全身の不都合を抱えておられました。

歯列全体の模型です。
上顎には拡大装置が装着されており下顎にはブラケットがついていますがワイヤ−は初診時にはついていませんでした。

いけ-1  

左側面観です。上下の歯牙の接触が確認出来ません。

いけ-2

右側面観です。左と同じです。

いけ-3

左顎関節のレントゲン像、関節顆頭は関節凹から大きく外れ亜脱臼の状態です。

いけ

右顎関節のレントゲン像 左と同様です。

いけ-5   

歯列矯正で無理な側方拡大が災いして歯牙の咬交が失われた結果、顎関節の関節顆頭が亜脱臼をもたらしたと考えるのが一番妥当で自然な観察と考えられます。
下顎は上顎というより頭蓋骨といった方がわかりやすいと思いますが、この頭に顎関節を介して付着していると考えてください。
歯牙の上下左右の接触があって初めて頭位が安定し体軸が保たれるのですが、歯牙は食物摂取にも働いて雑食性であるヒトは顎関節の自由度が必要なため効果器である歯牙を痛めたり失ったりして老化していきます。
ヒトの一生は歯牙の歴史と共にあります。
幸いヒトには知恵が有り、壊れた歯牙の代用品で審美性や機能回復を行いヒトの寿命も永くなっています。
医学の発展・生活環境の改善・生活習慣の改善今更あげつらうことではないですね。

この症例は無理な側方拡大・・・恐らくはGoalを決めずに行った治療の結果が頭位の安定性を壊し、目眩(めまい)などの症状をもたらしたものと考えられます。
顎関節の損傷は場合によっては回復不可能な場合もありますが、現在上顎の装置を撤去 ブラケットも全て外し本来の咬合を回復するために生活型・・・食事が出来る・・・のレジンスプリントで、失った咬合や顎位・頭位を取り戻す訓練を開始しています。

お母さん!!まっすぐ歩ける!!ちゃんと喋れる!!

彼女はまだ18才、これからですが、失ったものを考えると3年間は長すぎます!!!!!!!

 
目眩は噛み合せの不定愁訴の中では結構頻度が高く、下顎が後退していく上下の歯牙関係でも起こります。
犬歯や第一小臼歯(よくいわれる4番)が働いてないときの無理な補綴物(前歯部・臼歯部を問わず)によって起こります。
歯牙に原因する心臓発作もこれに当てはまるタイプの不具合です。
噛み合せが高 いと元気ですが落とし穴もありますよ。
author:穐田俊二, category:歯の話, 15:00
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