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眼が回る?!首が踊る!?-続き-
前回の続きです。
解説図とは違って、彼の場合は左の《犬歯のスリヘリ》が生じて、臼歯部の側方圧が高くなり、咬合時の歯痛 右偏位【右型】の為に、頸部左側の筋肉緊張が発生し、筋肉痛を感じる様になっていたようです。

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Gold-metal-splintを制作、少し高い感じがあったけれど、これで一応【めまい】は改善されました。

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スプリントを装着、しばらくしての左顎関節像

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右顎関節---右型なので少し強めに関節顆頭を引っ張っている様子が観察されます。

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正常な顎関節の中心位は関節顆頭は関節凹み前壁に接触していて関節円板(ディスク)を介在

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関節顆頭が後退(バック)してくると接触点が無くなりディスクの位置異常(ヘルニア)や損傷・変形・関節靱帯 の異常を発生する。
この際、関節雑音・クリック音・疼痛などの他覚症状が発生してくる。

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『注』○●☆★ここから先は、筆者の推論です!!!
△▽◇◆ 関節顆頭がバックしても、ディスクの位置異常を伴わない場合は、関節凹みとの接触点の消失は認められるが 関節雑音・クリック音・疼痛などの他覚症状は出現しない。
聴診しても、『異常無し』と判断されがち。 ディスクが関節顆頭によって圧迫されると、当然、軟骨の反発が始まる、すなわち【咬合の中心位の消失・不安定】が発生し、咬合の不安定さが【頭位の不安定さ】を呼んでの【めまい】だったのではないかと推測されるのです。
同じような症例の代表例が開咬(オ−プン・バイト)で、側方運動のガイド面を不用意に触ると【めまい】がでることは良く報告されます。
ガイドしている歯牙はいろいろなケ−スが有り慎重な診査・診断が必要なのはいうまでもありません。
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拙い図で申し訳ありませんが、胸鎖乳突筋***文字どおり胸骨・鎖骨・乳様突起にまたがる筋肉群で首を左右に 曲げるときに活躍します。新生児には乳様突起の発達がゆっくりなので、この筋肉が働き出すと、『首が据わる』 という発達段階を迎える有名な筋肉です。成人しても、犬歯と臼歯との関係が深く、例えば《八重歯》がある場合 同側の胸鎖乳突筋が緊張して、首の回転が難しかったり、筋緊張から首筋が太くなったり、足首までその影響が観察されることがあります。更に、この筋肉の下には頸動脈が走っていて、【頸動脈小体】というゴマ粒大の器官が あり、ここへの圧迫で、『頸動脈洞反射』を起こすと、徐脈が起こり脳への血液供給に支障を来して、血圧低下で【失神】したりします。
今回の症例では、時々『気が遠くなる』という体験をしたらしいのですが、恐らくは、 この『頸動脈洞反射』が起こっていたのでは無いかと思われます。
【柔道の技で**落とす**というのがこれです。】この器官の発見逸話に『ハイカラ』というファッションが絡んできて、中々おもしろいです。
□■◇◆『犬歯のスリヘリ』は結構危険なことである。
△▲▽▼これは銘記しておいた方が宜しい様です。

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10舛らの頭の重さを支える、頸椎に付着する筋肉群は、順応がゆっくりなので、首を右に今日に回転させても 結果として居残る分バランスが崩れないようになっています。
法隆寺五重塔の耐震構造と同じです。

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『咬合調整』として【犬歯を削ったり・何らかの方法で厚みを増したり】このような治療を続けると、頸部深部筋が 勝手に動きだして、『首が踊る』様な現象が発現することがあります。
一旦動き出すと《しばらくは放置》しておかないと適切な治療法は無いようです。
患者さんには非常な苦痛・不安を強いることになります。
本件では幸いにも 一回だけ数分【揺れ】を体験したのですが、大事に至らなくて良かったです。
□■◇◆不幸にして、首が踊り出したらどうするか?□■◇◆答えは原発事故と同じです。
【起こらないようにする】が答えになろうかと思います。
author:穐田俊二, category:歯の話, 15:33
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