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何処行くん?−後編−
前回からの続きです。
まずはパノラマ写真から見てください。


mura-4
左上2番(側切歯)が欠損しています。
左下6番(6才臼歯=第一大臼歯)が歯髄神経が処置されていて失活しています。
骨植は良好で際立つ歯周病変は認められません。
カリエスは存在したでしょうが、前歯部の充填物以外は16本すべてが
生活歯でテンポラリー(仮歯=テック)が施されています。
【噛み合わせ】が悪くて、高さ(咬合高径)や形態が決まらないときに、よく行われる方法で、『削ったり、盛り足したりして』試行錯誤するときに用いられる方法です。

mura-2
左側の顎関節です。
関節顆頭は治療位置にあると見て取れますが咬合高径(バイト)は高いと
考えられます。(訳は後程)
mura-3
右側の顎関節です。
関節顆頭は、亜脱臼気味で、関節円板(ディスク)の有り様によっては一定の軌道を動かずに不安定な軌跡を描き出します。この状態が《前編》のあるような不定愁訴『顎が不安定・頭がフラフラする・絶えず歯のことが気になる』という現象に繋がっていきます。

この症例での問題点を整理してみましょう。
)悗匹了牙をテックに置き換えているため基準点が不明ないし消失?
∋列矯正によって上下前歯部が前傾の為にオープン・バイトであり、前方ガイドが消失。そのため臼歯部のバイトが決まらない。犬歯の移動も基準点
が曖昧になる要因になります。
8せガイドが無いため左右が決まらない。
ぃ竿屐並莪貍臼歯)の咬交が無くバイトが決まらない。
ヒ合高径=バイトを計測すると39弌神人でMax38侈世蕕に高位咬合
であります。それ故、左顎関節の関節顆頭の位置は、異常な位置にあることが推測されます。(高位咬合は、危険です。)
α宛綺険Δ厘合位が決まったとしても、時間と共にどちらに体が流れるか
(時間と共に前後的に、又、左右いずれかに噛み合わせは流れ筋肉・骨格等もろもろ変化します。)を考えて調整ができるかどうか?
簡単に考えても以上の事が指摘できると思います。(他にもたくさん有りますが・・・・)
**【善意と善意がもたらす悲劇が最悪の結果を引き起こす。】とは良く引用される言葉です。歯科医師が悪意を持って天然の歯牙を削ることはあり得ません。【良かれと思って臨んだ治療が更なる不幸を招くとすればお互いが不幸になります。】歯列矯正にしても歯科インプラントにしてもどんな治療法でも限界があり、万全な結果を約束してくれるものでは無いことを、術者も患者サイドも十分認識して治療に臨む必要性を痛感させられる症例です。
《この患者さん、もう15年以上この状態!!》
author:穐田俊二, category:歯の話, 08:18
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