RSS | ATOM | SEARCH
歯の噛み合せと目まい
今回の登場は18歳女性で約3年ほど前から歯列矯正の治療を受け、身体の具合がよろしくないという事で来院されました。
主訴は身体のふらつき・めまい・歩行困難・発音障害・咀嚼障害・全身の筋肉痛・・・およそ全身の不都合を抱えておられました。

歯列全体の模型です。
上顎には拡大装置が装着されており下顎にはブラケットがついていますがワイヤ−は初診時にはついていませんでした。

いけ-1  

左側面観です。上下の歯牙の接触が確認出来ません。

いけ-2

右側面観です。左と同じです。

いけ-3

左顎関節のレントゲン像、関節顆頭は関節凹から大きく外れ亜脱臼の状態です。

いけ

右顎関節のレントゲン像 左と同様です。

いけ-5   

歯列矯正で無理な側方拡大が災いして歯牙の咬交が失われた結果、顎関節の関節顆頭が亜脱臼をもたらしたと考えるのが一番妥当で自然な観察と考えられます。
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 15:00
comments(0), trackbacks(0)
痛みの原因
体のあちこちが痛くて私どもの診療所に来院するまでの二ヶ月の間、形成外科・内科・脳外科・鍼灸など病院巡り 鎮痛剤も効奏せず困り果てた後、もしかして噛み合わせ?ということで4年ぶりに来られました。 赤く塗られている部分が痛い*****ほとんど全身です。よく我慢できますね、大人なら発狂ものです。 まあちん-2 4年前の初診の時右下の乳歯の癒合と右下1番永久歯の先天性の欠如を指摘してありました。 まあちん-10 4年後11歳と順調に発育してきたと思われたのですが*************************** まあちん-5 下顎は右下一番がないままに成長をつづけているため欠損閉鎖歯列が進行しつつああります。 まあちん-4 下顎は歯一本分の幅分右にずれています。姿勢も右に傾斜の側湾が観察されました。 まあちん-7   右下にレジンキャップを作り**もし先欠がなかったらこのようになるという状況を作ってみました。   瞬間的に姿勢が整い、頭痛は消えジャンプしても痛くなく発症する前の元気な女の子に戻ったのでした。 **考察**先天性歯牙欠損の症例は珍しくありませんが、このような病状を訴える場合も多々あるのではないでしょうか。現時点で右下のレジンキャップは彼女の体の不都合を取り除くのには有効ですが、キャップは歯・顎骨の発育に は邪魔になります。約3ミリの下顎のスペ−スを確保するのに後続歯の矯正が可能かどうか、審美性はどうか、 解決されない問題は山積みです。一本の歯牙がなくても大変なことが起きるといことは子を持つ親のみならず我々 歯科医師も肝に命ずる必要があるようです。 もしも二年前乳歯の交換期に来院していれば後続永久歯の先生欠如が判明しているわけで私なら保隙装置を勧め 他の歯牙の近心移動をさせない処置をしただろうと思います。そのほうが害が最小限に食い止められたと思いますが 実際には費用弁償・審美性・利便性色々問題もあり難しい問題です。歯牙の先決は誰のせいでもないのにネェ
author:穐田俊二, category:歯の話, 09:47
comments(0), trackbacks(0)
o脚?
O脚と歯の噛み合わせ 症例報告です。

yazawa-1

顔は出さないというお約束ですので、すごい別嬪さんですが残念、後ろ姿だけでの御出演です。

写真では判りにくいですが、 O脚が観察されます。但し主訴は図の様です。

yazawa-5

10年位前から自覚症状が出現 上図の赤で塗られた部分が辛くて来院されました。

特に辛いのは首から肩に掛けてがひどく痛む状態です。

模型は正面観のもの

yazawa-4

右側面観です。

yazawa-3


主訴は右側側面観です。

詳しい状態は割愛しますが、咬合高径が高く、右側の犬歯ガイドが機能していなくて中心位が定ならないので

体軸がブレて筋肉痛が自覚されるようです。顎関節のレントゲン所見では左に関節顆頭がシフトしています。

右側犬歯ガイドを保持しながら、咬合調整してバイトをゆっくり下げる治療を開始しました。

2回目くらいですが、明らかに両膝が接触してきてO脚が改善されつつ有ります

軸足の反対側の膝の内転は、軸足側の上顎の大臼歯によって、かなりコントロールされる事例 
の一つと言えるようです。



yazawa-2

o脚の改善は体軸のブレが減少した為だと考えられます。歩行が楽になったと本人はいいます。うれしいオマケです。
 
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 17:39
comments(0), trackbacks(0)
Distal Relation
Distal Relationとは上下の歯牙の接触関係が下顎の歯牙がうえ顎の歯牙の半歯分ほど後方(のどの方)に位置する 事だと考えて下さい。

Dis-7
Dis-6
Dis-4 

写真は右の345番の対合関係。青色の縦筋が下が後方にズレているのが判ります。

Dis-5

正中が右にずれると右が遠心咬合になる時は正中合致させれば問題無いのですが、右を治療顎位にすると 左側が遠心位になるので、この治療法は採用出来ません。

Dis-2

右の顎関節のレントゲン像---関節円板が位置異常をしていないので関節顆頭はやむなく下方に位置して 一見バイトが高いと診断されやすいですが私は〔関節円板の踏ん張り〕と捉えています。

Dis-3

左の顎関節---右の〔関節円板の踏ん張り〕によってややバック気味ですがあまり右に引っ張られているようには 見えません。
 ⦅患者さんの訴え⦆-主なもの-  
 ̄θ梢箸世韻世襪重い感じがする。左は全く無い  
右側の顎関節が動かしにくい  
F辰鳳Δ慮坿慇*右の顎関節は外れているような感じ  
ご蕕留θ省全体的に動かしにくい &⌘*図示された身体の異常な箇所は顔・首・肩・肘・手首・指・股関節・膝・足首全て右側でした♢○@#。
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 16:02
comments(0), trackbacks(0)
両側バック症例
両側バック症例の考察です。 右偏位タイプで症例発表に際しては本人の了解を頂いております。

バック-4

上下の顎の模型です。

バック-3

左側面観です。上顎前突**出っ歯**あるいは下顎後退位の状態であることが判ると思います。

バック-2

正面観です。
下顎の歯牙が少し隠れて見えます。



左の顎関節のレントゲン像です。
正常な位置より関節顆頭が耳孔に近く位置しているのが判ります。
こういう状態を後退位**バック**と呼んでいます。

バック-5

右の顎関節のレントゲン像です。
同じくバックですが、左よりもバックの程度が大きいので両側バック*右偏位と 表現しています。
関節顆頭の耳孔との距離を左右で比べてみると判ります。



下顎が正常な位置に無い場合。
頭位が定まらないので姿勢に無理がきて、二足歩行をする場合に身体が倒れまいとして、身体のあらゆるところに不具合が生じ、筋肉痛その他を訴えるようになります。

バック-16

⦅ 本人直筆です ⦆ ここでも⦅ 下顎は軸足の方に曲がる ⦆という現象が観察されます。
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 16:12
comments(0), trackbacks(0)
なにをやっても上手くいかない
今年最後の投稿になると思います。
【何をやってもうまくいかない】誰しも体験経験のあることですが 『噛み合せ』で、これが起こると大変です。
筋肉痛・顎関節痛・歯牙痛等で肉体的・精神的に患者さんも術者も 大変な事態に陥ります。
まずは、模型をみて下さい。

DRE-11

男女混合年齢バラバラですが、同じような歯列のパタ−ン。
顎くらいが左右のは右に後退している例です。
中央のは 左に偏倚している症例です。
どれも一様に歯列の湾曲がきつく、歯牙の欠損・歯冠崩壊があっての修復物が装着されています。

DRE-3

右犬歯が遠心位つまり上の犬歯の後ろに下顎の犬歯が位置しています。
これを【遠心位】と表現します。

dre-1

この症例は左右の犬歯が遠心位になっています。
普通、上顎前突または下顎後退として分類されます。

DRE-2

右の犬歯が【遠心位】になっています。
結構頻繁に見かける状態です。

DRE-4
DRE-5
DRE-6

三枚のレントゲン像は、いずれも右の顎関節で関節顆頭が本来の位置よりも後ろに位置しているのが観察されます。
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 16:20
comments(0), trackbacks(0)
上顎前突または下顎後退症例について
所謂【出っ歯さん】の患者さんの顎関節および全身症状の改善要望に対して、治療顎位を考えてみました。
全身症状の主なものとしては、右上の三本の歯牙の治療後『意識が無くなるような感じ』『息が詰まる感じ』他 頸部筋肉の緊張から来る痛みなどで、症状の出現が急でかなり強烈な痛みを訴えておりました。

kaji-1

右側面観です。下顎後退位なので、上下の歯牙は咬むたびに顎関節が後退し、歯牙に無理が当たって壊れる傾向にあります。
歯周組織にもダメ−ジを受けやすいので、割合早くに無歯顎になる傾向にあります。

kaji-2

左側面観です。
右と同様【遠心咬合】です。



右顎関節のレントゲン像***関節凹が浅く関節顆頭の中心位が不安定つまり咬合が不安定なのが推測されます。

kaji-4

所謂レジンスプリントを作成して見ることになったので、基準咬合平面の検討しています。
基準面ですから 凸凹はならして平らにする必要があります。この場合、高い低いを安易に決定することは危険なので要注意です。
結構神経使います。上顎にスプリントを設定した場合ですが******。

kaji-5

下顎に設定してみると犬歯と最後臼歯によって形成される【spee−curve】を参考にスプリントを設計 因みに図の上のラインに合わせてみると、筋肉痛がでてボロボロでした。
【近心傾斜した歯牙は基準面には使えないことが判ります。】
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 10:34
comments(0), trackbacks(0)
予防充填の落とし穴
第一大臼歯(所謂六才臼歯)は、文字通り6歳頃に生えてきます。
一説によると生え始めの歯牙の石灰化率は60% 程度で幼弱永久歯のカリエス予防として様々な手段が考案されてきました。
その中の一つにカリエスの好発部位の 一つである臼歯の咬合面の溝を何かで塞ぐと効果的ではないかという発想から予防充填《シ−ラント》が開発され 充填物の中に徐放性のフッ素を混ぜて、歯質の強化を狙ったものもあります。
私自身30年前は良く行っていました。

sealant-6

予防充填《シ−ラント》の術式は省略しますが、萠出したての大臼歯は上下が咬合していませんから、つい油断してかどうか、オ−バ−に充填されることがあります。

sealant-5

虫歯予防に熱心な場合7歳前後に施術されることが多いのでは無いでしょうか?

sealant-1

この模型は10歳の男の子ですが、赤で印をした所に、しっかり予防充填してあります。さてさて??!!

【閑話休題】この3月18日は清水末寿さん主催のJAZZLIVEがありました。
昨年末、左手をテニス肘という老化病(?)を患い、練習もままならない状態で参加させていただきました。

318-3

318-2

年齢でみるととうとう私が最古参、私の目には普段と変わらない映像が映っているので自覚症状は無いのですが 写真で見ると、やはり隠せないものがあります。
土佐弁でいう還暦過ぎの【おんちゃん】です。むむむむ***
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 16:41
comments(0), trackbacks(0)
咬合ボックス
【咬合ボックス】というお話です。 頭蓋に対して下顎の位置がずれると体幹軸に歪みがでて筋肉痛・いろんな場所の関節痛などの症状が現れる事は、 良く知られる様になりました。
【咬合】とは生命維持に不可欠な【咀嚼】以外に【体軸の保持・維持】にも関係するので大切な事柄です。

咬合-3

イメ−ジでいうと箱の四隅に左右の34番/7(8は現代人には邪魔な事が多い)1番にボタンが有り、開くと 蓋が顎関節で上下がつながっている様な形態といいますか、この構造を勝手に【咬合ボックス】と呼びました。

咬合-4

どの歯牙が欠けてもボックスの形状が変化してしまうし、一カ所の歯牙が前後左右にズレても箱は歪んできます。
【かみ癖】によっても、顎関節の構造・関節円板の変化に左右差が生じます。私の観察では、【かみ癖】の 側は、生来のもので、その側は顎関節の自由度が高く、咀嚼筋群も反対側より強くて、経年的に、歯牙の崩壊が 生じ、体軸も【かみ癖】側に曲がってきます。左右の筋肉群が同じ例は、今まで観察されたことはありません。
左右差が、顕著に観察されるのは顔貌・更には姿勢に、良くでます。
(TV等で少し注意して見るとすぐに 判りますが、どちらかに曲がっているからといって異常とは判断出来ませんから間違えないようにお願いします)
図で対角線やらいろいろな線の書き込みがあるのは、部位(歯牙)が相互に情報交換している様を書きました。
☆★例えば、【右かみ癖】の場合、34番/1番/TMJ(顎関節)が正常なのに、左の67番に歯牙正常なのに 『咬合痛』を訴える場合が時々ありますが、【原因不明の歯牙痛】として処理する前に、右67を軽くシリコン ポイントで研磨するだけで、症状が改善することがあります。
《左の臼歯の原因不明の疼痛は狭心症の様な、 病気が潜んでいる場合があるので処置は最大限の注意が必要ですし、咬合調整に身体が反応しない場合は、 深追いせずに、内科とかの受診勧告も、歯科医の仕事でしょう。》

咬合-5

△▲これは、上顎前突/下顎後退位(所謂-出っ歯-)の例です。
この症例は、歯牙を使って、下顎を高めて 歯牙関係が一級咬合位に復元出来れば比較的予後良好な場合もありますが、関節円板の復元が不可能な場合は 就寝時に下顎が後退してしまい、咬合が不安定になることが多く、その落差が大きい時は、歯牙の固定は 無理しない方が、予後が良いようです。

咬合-6

○●この図は反対咬合(所謂-受け口-)の【咬合ボックス】です。解説にもありますが、顎関節の関節顆頭の 可動域が、少ない例だと考えで良いかと思います。反対咬合の咬合再構築の明確な理論は、少なくとも、私は 見聞した事がありません。
ただ、小児矯正では、前歯部の被蓋を無理矢理、正常(誰が決めるか判りませんが) と思われる位置に、下顎を後退させ、上顎を拡大したりして、審美矯正をした場合、顎関節に無理がきて、 関節円板のヘルニアを生じた場合は、相当な辛い思いを本人がするようです。《やはり野におけスミレ草》
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 10:05
comments(0), trackbacks(0)
眼が回る?!首が踊る!?-続き-
前回の続きです。
解説図とは違って、彼の場合は左の《犬歯のスリヘリ》が生じて、臼歯部の側方圧が高くなり、咬合時の歯痛 右偏位【右型】の為に、頸部左側の筋肉緊張が発生し、筋肉痛を感じる様になっていたようです。

memai-23

Gold-metal-splintを制作、少し高い感じがあったけれど、これで一応【めまい】は改善されました。

memai-1

スプリントを装着、しばらくしての左顎関節像

memai-3

右顎関節---右型なので少し強めに関節顆頭を引っ張っている様子が観察されます。

memai-17

正常な顎関節の中心位は関節顆頭は関節凹み前壁に接触していて関節円板(ディスク)を介在

memai-18

関節顆頭が後退(バック)してくると接触点が無くなりディスクの位置異常(ヘルニア)や損傷・変形・関節靱帯 の異常を発生する。
この際、関節雑音・クリック音・疼痛などの他覚症状が発生してくる。

memai-19

『注』○●☆★ここから先は、筆者の推論です!!!
△▽◇◆ 関節顆頭がバックしても、ディスクの位置異常を伴わない場合は、関節凹みとの接触点の消失は認められるが 関節雑音・クリック音・疼痛などの他覚症状は出現しない。
聴診しても、『異常無し』と判断されがち。 ディスクが関節顆頭によって圧迫されると、当然、軟骨の反発が始まる、すなわち【咬合の中心位の消失・不安定】が発生し、咬合の不安定さが【頭位の不安定さ】を呼んでの【めまい】だったのではないかと推測されるのです。
同じような症例の代表例が開咬(オ−プン・バイト)で、側方運動のガイド面を不用意に触ると【めまい】がでることは良く報告されます。
ガイドしている歯牙はいろいろなケ−スが有り慎重な診査・診断が必要なのはいうまでもありません。
続きを読む >>
author:穐田俊二, category:歯の話, 15:33
comments(0), trackbacks(0)